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利益は手段

利益は手段



■今週は、顧問先の中期計画策定合宿などで
仙台に4泊となります。


昨日まで行っていた中期経営計画策定合宿は
30代~40代の経営幹部6名が参加し
1年以上先の、2025年6月から始まる計画作りに
着手しました。


この会社は、コロナ禍に過去最高業績をあげる
など着実な成長をし続けていますが、その要因の
一つに、常に先を見越して、先手先手と手を打つ
迅速性・先行管理があります。







■先週、顧問先の会長と話していた時に彼が
発した言葉です。


『春木さん、パーパスって何ですか?
パンパースというオムツなら知っていますが、
パーパス、パーパスと言われても、
私には全然わかりません』


思わず、『ぷっ』っと、
吹き出してしまいました。


この会長は、勉強熱心な方で、パーパス(目的)
の意味も当然ご存知なのですが、カタカナ言葉や
難解な経営用語が氾濫する昨今の風潮を揶揄して
発した言葉でした。





■パーパスに限らず、不測の事態や変化に対応
して、迅速かつ適切に対応できる能力をさす
『レジリエンス』


持続可能な社会や環境を実現するための取り組み
『サステナビリティ』等など


次から次と新しい言葉が生まれ、
そして、泡のように消えていきます。


しかし、わが国では『レジリエンス』も
『サステナビリティ』も『パーパス』同様、
その本質的考え方は、百年以上前から、
機能していました。





■会社の存在目的は、


世の中の役に立つため。


それが、しっかりと認識されずに


利益が目的、


あるいは、目的があいまいになっていることが


多くの悲劇や喜劇を巻き起こしています。





■次から次に出てくる経営用語に右往左往して
いるのは、会社の真の目的を理解せず仕事に
向き合っているからなのでしょう。


会社の目的が、利益を追求することと、
社員さんが認識していると、社員さんは
働くことに辛さを感じるようになります。


何のために仕事をしているのかを
しっかりと示さずにいる会社
しっかりと認識できずに働いている社員さん・・・


業績が芳しくない会社の大本はここにあります。





■日本の資本主義の父といわれ
現在も優秀企業として存在している500社余りの
会社を育てた渋沢栄一はその著書『論語と算盤』
で以下ように述べています。


<以下引用>

その富をなす根源は何かといえば、仁義道徳。
正しい道理の富でなければ、その富は完全に
永続することはできぬ。

ここにおいて論語と算盤というかけ離れたものを
一致せしめることが、今日の緊要の務めと自分は
考えているのである
<引用ここまで>


利益は目的ではなく
あくまでも手段。


百年以上前にその精神でつくった会社が
500社あまり存在していることが、その考えが
間違っていない何よりの証左であります。



以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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できるだけ多くの人にできるだけ多くの幸福を
与えるように行動するのが我々の義務である。

渋沢栄一(実業家 1840~1931年)
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