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想定外の時代に、中小企業が生き残るために

想定外の時代に、中小企業が生き残るために



■先週、トランプ大統領による関税政策が引き
金となり、世界中で予想外の混乱が起きました。


とくに株式市場ではその影響が顕著で、各国の
株価が激しく上下動しました。


そんな中、月曜から静岡〜名古屋〜白石蔵王と
移動し、木曜日には関わっている会社の企画で、
福島第一原発の視察に参加。そのまま土曜日まで
首都圏で仕事が続き、密度の高い一週間となりま
した。


今回は、その一連の体験を通して感じたことを
共有したいと思います。





■福島第一原発を訪れたのは今回が初めてでした。
3.11の報道で概要は知っていたつもりでしたが、
事前に視察主催会社から以下の資料を提供してい
ただき、予習のうえで現地に入りました。


・映画『Fukushima 50』

・門田隆将 著『死の淵を見た男』


しかし、やはり「百聞は一見にしかず」。
現場で得た情報と空気感は圧倒的で、
心を強く揺さぶられる体験となりました。





■移動は貸切バス。
道中、高速道路に設置されたモニタリングポスト
には、放射線量がリアルタイムで表示されており、
改めて現地の現実を実感しました。


今も原発周辺は広範囲にわたり立入規制が続いて
おり、途中で立ち寄った特別養護老人ホームでは、
事故当日に出勤していた人々の車がそのままの状
態で残されていました。


窓越しに見た事務室には、当日のままのカレン
ダーや手つかずの机があり、あの日から時間が止
まっているような感覚を覚えました。


さらに原発に向かう途中、かつて人々が暮らして
いた家々が手つかずで残されている様子に、胸が
締めつけられる思いでした。





■福島第一原発では現在、経済産業省と東京電力
によって廃炉作業が進められています。


・廃炉完了まで:約30〜40年

・年間費用は約2,000億円

・現場では毎日約4,500人の作業員さんが働き

・現地東電新事務棟では約1,000人が勤めています。


視察地点の高台からは、1号機〜4号機の原子炉
が見えました。予想をはるかに超える巨大さです。


そして、水素爆発で吹き飛んだ建屋の上部が今も
そのまま残っており、事故の深刻さを物語ってい
ました。


地上では、防護服と全面マスクを身にまとった作
業員の方々が、今なお危険な現場で懸命に作業し
ている姿がありました。


事前に学んだ通り、事故発生当時、命がけで現場
から逃げずに、対応にあたってくれた方々がいた
ことを思い出し、深い感謝と敬意の念を新たにし
ました。





■福島の事故は「人災」ともいわれています。


同様に、先週のトランプ関税による混乱も、
単なる経済ニュースではなく、世界秩序の
バランスを揺るがす“序章”とも捉えるべきだと
感じています。


この先、偶発的な衝突、予期せぬ同盟関係の変化、
サプライチェーンの崩壊、思想の対立など、経済
を超えた大きな火種となる可能性があります。





■私たち中小企業の経営者にとって、こうした
変化の波を正しく読み解き、冷静かつしなやか
に対応していく力が求められています。


まさに、「新たな選抜の時代」が到来している
といえるでしょう。


「想定外」から「倒産」に至る「人災」を避ける
ために、私たちに求められているのは
“価格競争力”ではなく“変化適応力”です。


中小企業だからこそ持てる
柔軟さとスピード感を活かし、


どんな状況になっても
したたかに生き抜いていきましょう!



以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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生き残るのは、力が強い者でも、
頭がいい者でもない。
変化にすばやく適応できる者が生き残るのだ。

チャールズ・ダーウィン(生物学者 1809~1882年)
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