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「1・3・5の法則」で読み解く、企業成長の節目と乗り越え方

「1・3・5の法則」で読み解く、企業成長の節目と乗り越え方



■今週の月曜日(4月28日)、2013年から
かかわらせていただいている企業で、
「売上100億円」を目指すプロジェクトの
キックオフミーティングが行われました。


この会社は、1971年に地方都市で創業され、
現会長が立ち上げた企業です。


支援を始めた2013年当時は、20億円台の
年商でしたが、そこから着実に成長を遂げて
きました。


今回のプロジェクトは、これまでの蓄積をさらに
大きなステージへと進める、いわば“次の壁”を
超えるための取り組みです。


今回はこの会社とのかかわりから考えたことを
共有します。





■「1・3・5の法則」
この法則はビジネスや自己管理の分野で広く
使われている経験則です。


企業の売上成長は、以下のような節目を乗り越え
ていくことで、次のステージへ進んでいくと考え
られています。


1億 → 3億 → 5億

10億 → 30億 → 50億

100億 → 300億 → 500億


このように、成長の過程で「節目」となる売上
規模があるのです。たとえば、年商5億円までは
順調に成長したものの、10億円の壁をなかなか
越えられない――といったことは決して珍しく
ありません。


会社によってその段階は違いますが、あるライン
を越えたくてもなかなか進めない…という時は、
まさに“その節目”に差し掛かっていることが多い
のです。





■企業がある一定の年商ラインで成長が鈍化
したり、停滞したりする場合、多くは
「次のステージに進むための課題に直面している
状態」です。


つまり、解決しなければならない課題に対して
正解が分かっていないか、分かっていても実行
できていない。


結果、業績の停滞や、離職者の発生、同じような
苦情が止まない…などの現象が発生しているのです。


これは、身体に例えるなら
「不摂生によって病気が表れる」ようなもの。


表に出る問題は、
「本質的な課題を見つけ、解決しなさい」
という天からのメッセージなのだと、
筆者は理解しています。





■経営において、このような場合、一般的には、
正解を分かっていない場合が多いようです。


これは筆者自身の経営経験と多くの会社と成長を
共にしてきて感じる、まさに経験則からです。


なぜ正解が認識できないのか?
それは、創業者や経営陣が“過去の成功体験”に
縛られているからです。





■たとえば、創業者自身が営業のエースで、
「自分のやり方でここまで会社を成長させた」
という実績がある場合。


その方法が今の会社の規模や体制に合わなく
なっていても、なかなか手放せないのです。


このようなときこそ、表面的な成果や行動に
とらわれず、「本当に変えるべきこと」を
見極め、適切な施策を行うことで、さらなる
成長が期待できます。





■冒頭でご紹介した2013年から伴走してきた
この企業も、数々の節目と課題を乗り越え、
着実に成長を遂げてきました。


今回のプロジェクトメンバーは社長を含め9名。
そのうち6名は20代〜30代の新卒入社組で、
会社の将来を担う人財たちです。


キックオフミーティングでは、社長からプロジェ
クトの意義について説明があり、役員による概要
説明のあと、メンバーから前向きなコメントが続
きました。


筆者はその様子を見て、
「このプロジェクトは成功する」
とお伝えしました。


その理由は、社長の人間的な資質と、メンバー
一人ひとりの人間力・仕事力の高さにあります。


特に、社長が備えている以下のような姿勢が
重要と考えます。


・私利私欲が少ない

・素直である

・前向きな考え方を持っている

・勤勉である



企業ごとに直面する課題は異なりますが、
共通して言えるのは「経営者の心の持ち方」が
未来を左右するということです。


どれほど困難に見える状況でも、経営者が謙虚に
学び、前向きに挑戦を続ける姿勢を持てば、
必ず道は拓けていくと信じています。



以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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「会社は、規模が3倍になると経営を一度リセットしなければならない。」

柳井正(ファーストリテイリング創業者 1949年~)
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