前へ、前へ、それでも前へ
■先週、我が師である坂本光司先生から
『日本でいちばん大切にしたい会社 9』を
贈っていただきました。
このシリーズは、2008年の第1巻刊行以来、
日本の経営のあり方や価値観に大きな影響を
与えてきた書籍です。
その根底にあるのは、
「会社は何のために存在するのか」という
本質的な問いです。
■この本が世に出たころ、
会社の目的は「利益の追求」という考え方が
一般的でした。
しかし、坂本先生は会社の目的を
「かかわる人すべてを幸せにすること」
そして、「利益」はそのための「手段」である
と明快に示されました。
■第1巻を読み、それまでの実務経験とも重な
り、深く共感し、大きな感銘を受けました。
その後、先生が教鞭をとられていた大学院で
学ぶ機会を得て、中小企業が繁栄する道は
ここにあると確信するに至りました。
■発刊から18年。
世の中では「働き方改革」、「五方よし経営」
「心理的安全性」などが話題となり、時代が
ようやく、この考え方に追いついてきたと感じ
ています。
また、素直で、勉強熱心な経営者たちが、その
考え方を実践し、着実な成果を上げています。
そうした企業を顕彰する
「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞では
これまで16年間で400を超える組織が選ばれ
てきました。
書籍『日本でいちばん大切にしたい会社』は、
そのあり方が突出している会社が、毎回5~7
社ほど紹介され、今回で累計52社が紹介され
ています。
■今回、この本の中で紹介された会社の中に、
岐阜県大垣市の「株式会社ウェルテクノス」が
あります。
創業者の故・服部義典さんは、心臓をはじめ、
すべての内臓が逆方向にあり、心室・心房が1
つしかないという重度の先天性疾患で生まれた
身体障がい者です。
障がい者手帳1種1級を持ち、大学卒業後も
20回以上就職試験に落ちるなど、働く場の少
なさを経験されたことが、創業の原点となっ
ています。
2006年にこの会社を創業し、コンピュータ
システム開発と障がい者雇用支援を柱とす
る会社を築きました。
■服部さんは、大学院で共に坂本研究室で学ん
だ仲です。
以前、本ブログで筆者が、坂本先生のご著書
「強く生きたいと願う君へ」について書いた
ことがありました。
そのブログに対して、服部さんがコメントを
くれたので、それをご紹介します。
(以下、服部さんのコメント)
坂本先生が僕に「強く生きたいと願う君へ」をプレゼントして下さったことがあります。
歯を食いしばって生きて来ましたが、弱い僕を先生は見抜いていたのだと思います。
僕には、ずっと努力しても越えられない壁があり、まだまだ迷いながら生きているのだと思います。
さっさと死んで楽になりたいと思ったことは何度もありますが、それでも生きないといけない意味を坂本先生から教わった気がします。
生きる基準を他者との比較やお金や地位ではなく、どう生きるか?どう生きたか?を基準に善事を為すことができれば、いつかその壁を越えられて、幸せな最期を迎えられる気がしています。
僕も強く生きたいと願っています。
by 服部 April 04 [Sat], 2015, 2:39 (コメント以上)
■服部さんは筆者の中で、今もしっかりと存在
し続けています。
彼のおかげで、どんなに努力しても、
「これでよし」ということはなくなりました。
「前へ、前へ」と進み続けたいと。
(すぐ、へこたれますが・・・)。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も皆さまにとって、
最良の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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真の強者は、弱者にやさしい。
坂本光司(経営学者 1947年~)
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