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日常

100億円企業の人財育成

■今日(9/24)は帯広でスポットの仕事があるの
で、前入りし、帯広美術館や六花亭本店などに行
ってきました。



■先週、10年以上前から顧問をしている会社で
役員も参加する部長研修を行いました。


この会社、かかわり始めた時の年商は30億円台
でしたが、地道な努力を続け、数年前には年商
100億円を突破し、その後も過去最高売上を
更新し続け、着実な進化を続けている会社です。


今回の研修テーマは<自分の後継者育成>。
参加者の平均年齢は40代。


これまでは、この部長たちが中核となって、会社
成長を担ってきましたが、これからのさらなる会
社発展のために、


<一人ひとりの成長の総和が、会社の成長>。


の思想のもと、共に学びを深めました。





■研修は、役員と部長の計8名が、自分の後継者
を決め、後継者となる人の、<強み>と<課題>
を書き出すことから始めました。


つぎに、一人ひとりの育て方、接し方について考
え、共有していきました。


皆さん、部下の特性や現況をよく考えた、誠実な
内容だったのですが、とりわけ印象的な言葉を発
した部長がいました。


その言葉とは、以下の2つです。


「どうしたいの?」


「やってごらん」





■この、「どうしたいの?」「やってごらん」と
いうシンプルでありながらも力強い言葉は、まさ
に、今の時代に見合った、人財育成にかんする象
徴的な言葉です。


この言葉をかけられた部下は、


自分で「どうしたいのか」を考えることで、


やらされ感ではなく、「自分で決めた」

という当事者意識が生まれます。


そこから、モチベーションが高まり、
課題解決や目標達成への意欲が向上するのです。





■この、「どうしたいの?」、「やってごらん」
という自律性を育む強力な言葉。


一読して、簡単に使えそうですが、単に部下を動
かすためのテクニックではありません。


その本質にあるのは、上司が部下を単なる労働力
としてではなく、自律した個人として尊重し、そ
の成長を心から願っているか否かが問われている
のです。





■「部下は三日で上司の正体を見破る」と言われ
ていますが、それは部下が上司の人柄や価値観を
とりわけ意識することなく、自然に感じとるから
なのです。


よつて、突き詰めて考えると、人を育てる立場に
ある人は、その仕事観や人生観までが問われてい
るのです。


ちなみに、この会社は役職が重い人ほど人間力が
高いことが、ご紹介したような成長を続けている
大きな要素の一つです。





■このようにみてくると、筆者の経験とあわせて、
「仕事とは人間力を磨き上げる砥石だな〜」
とつくづく思うのです。


それは、苦労や困難に直面した時、逃げることな
く乗り越えていく経験をつうじて…。


あるいは、数字や状態が芳しくない時に、自分の
基本的な姿勢や考え方、やり方に見直すところが
あるのではないかと試行錯誤を繰り返す中で…。


ヒリヒリしたおもいをしながらも、振り返ってみ
ると、「あー、あの時の経験が自分をわずかなが
らも成長させてくれたんだ」と気づくのです。



今回の研修をつうじて、仕事が単なる業務の場で
はなく、お互いの人間力を磨き、未来を共に創っ
ていく大切な舞台だと再認識する機会になりまし
た。こうした思いを持つ会社を1社でも増やして
いこうと心を新たにした次第です。



以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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「人は育てるものではなく、育つもの。
育つための『場』をつくるのが、
われわれ経営者、リーダーの役割です。」

米倉誠一郎 (経営学者 1953年~)
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