経営者の「しぶとさ」が導いたV字回復
■先週はとても嬉しいことが二つありました。
一つ目は、2013年から顧問をしている会社の
専務が結婚され、岩手県での披露宴に参列させて
いただいたことです。
新婦の勤務先も同じ顧問先の会社でしたので、参
列されている方々の多くは顔なじみでした。
そのため、まるで親戚の集まりのような、心温ま
るアットホームな雰囲気の中で、喜びを分かち合
うことができました。
 
	
■嬉しいことの二つ目は、2019年からの顧問
先が黒字転換したことです。
この会社、顧問として契約した当初は黒字でした
が、コロナ禍で赤字に転落。
しかし、この苦しい時期に、創業以来の多くの
「しがらみ」と正面から向き合い、その問題を
断ち切りました。
さらに、新規事業開発にも着手し、前期にはその
新規事業で初受注を獲得するなど、地道な努力が
実を結び、今回の黒字転換に至りました。
■30代の兄と弟がリーダーとして切り盛りする
この会社。
黒字転換の要因として、アメリカのMBAなどで
教えられる経営理論などを実践した側面は確かに
あります。
しかし、それは表面的な要因に過ぎません。
一番の要因は兄である社長の「心の状態」です。
優れた経営理論は武術でいう「型」のような有効
なフレームワークです。
しかし、この「型」を実戦である厳しい競争環境
でそれらを働かせ、勝つためには、経営者の不屈
の精神、すなわち「闘志」が不可欠であるからで
す。
■それを、筆者は「経営者のしぶとさ」と表現し
ます。
これは自身の経験を含め、多くの経営者をみてき
て感じることです。
できる経営者は例外なく「しぶとい」と。
■ご承知の通り、人生も経営も、思い通りに行か
ないことが多いものです。
思い通りに行かない、困難や壁、障害に直面した
時に、
「諦めが悪く」
「図太く」
「どうやって食らいつくか」
を考え続け、やり続ける心のありさまが
「しぶとさ」です。
■今回の黒字転換は、「ウェブ上にある正解」や
MBAで教える「理想論」から生まれたのではあ
りません。
社長が「不撓不屈の精神」で、失敗を恐れず、誰
もやりたがらない「泥臭い」課題に正面から取り
組み続けた結果です。
この心の強さこそが、人生や経営の成否を分ける
「しぶとさ」の本質なのです。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし。
急ぐべからず。
徳川家康(徳川幕府初代将軍 1543~1616年)
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