ブログ
日常

経営=心+科学

■今週の日曜日は、20年ほど前から参加し続けて
いる地元のマラソン大会の日でした。


この大会へは子供の友達家族と4チームで参加し
ていましたが、今回は私たち夫婦だけの参加予定
でした。


ところが当日は、気温は零度近く、しかも冷たい
雨。残念ながら不参加としました。


以前でしたら、「これくらい問題なし!」
と迷わず会場に向かっていたと思います。


これはヤワになったのか、それとも無理をしない
ことを覚えただけなのか。いずれにしても、体の
声だけは、やけに説得力がありました(笑)





■さて、現在の一万円札の肖像に描かれているの
は、渋沢栄一です。彼は、みずほ銀行や帝国ホテ
ルはじめ、500社以上の設立や育成にかかわり、
日本の近代経済の礎を築いた人物として知られて
います。


その渋沢が残した有名な言葉があります。


「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」


この言葉が示しているのは、利益だけを追い求め
る経営への警鐘であり、同時に、理想や倫理だけ
では社会は成り立たないという現実でもあります。


経営には、「心」と「経済」の両立が欠かせない
――渋沢はそう伝えたかったのだと思います。





■筆者が著作などを通じてお伝えしている考え方
に、


<経営=心+科学> というものがあります。


心とは、経営理念やパーパスであり、
「何のためにこの会社は存在するのか」という軸
です。


科学とは、その目的を実現するために、再現性の
ある方法で利益を生み出す仕組み、つまり経営管
理やデータ、プロセスです。


心(経営理念)をベースとし、企業の真の目的を
定め、科学で、目的を実現するための手段である
利益を確保する。これは、筆者の実業経験と学び
を通じて得た岩盤信条です。


よのかなを見渡すと、科学的な経営(管理会計や
プロセス改善など)を十分に取り入れている企業
は、体感として3~4割程度ではないでしょうか。


それは、日本企業の黒字比率が3~4割程度とい
う統計データが、その現実を裏づけているように
も見えます。


さらにその中で、経営理念が日常の意思決定や行
動にまで落とし込まれている企業となると、全体
の1割にも満たないのではないかと推察します。





■この「心」と「科学」の2軸で企業を整理する
と、経営は大きく4つの象限に分類できます。


科学の質が高く、心の実践度も高い「理想的な統合経営(王道)」


心はあるが、科学が弱く苦戦している状態


科学は強いが、心を欠いた利益至上主義の状態


そのどちらも弱く、低迷・崩壊のリスクを抱える状態


どれが正解で、どれが失格という単純な話ではあ
りません。


ただ、「今どこに立っているのか」を知ることは
次の一歩を考えるために欠かせない視点です。




■そこで、自社の現在地を確認するための簡易診
断表を用意しました。


本来は100項目以上ありますが、今回はそのエッ
センスを抜き出した簡易版です。


ぜひ、自分の会社の姿を思い浮かべながら、チェ
ックしてみてください。
◯の数によって、おおよその傾向が見えてくるは
ずです。




■いかがでしたでしょうか?皆さんの結果は
下表が◯の数による診断です。


経営もマラソンも、一歩一歩の積み重ねです。


まずは今の立ち位置を知ることが大事なのだと
思います。


思った結果じゃなくても大丈夫です。


気づけた時点で、もう一歩前に進んでいます。


皆さんの会社の存在が、より多くの人を照らす光
となるよう、心から応援しています!


以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆

―――――――――――――――――――――
四十、五十は洟垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、
九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。

渋沢栄一(実業家1840~1931年)
―――――――――――――――――――――


Copyright(c) hibikorearata All rights reserved.